大寒(二十四節気)鶏始乳(七十二候)1月30日~2月3日 「むら」の”つらら” これが「むらの味噌作り」

 この冬一番の冷え込みです。やはり「大寒」ですね。”お日様”は出ていても、風が冷たく肌を刺すようです。先日の大雪で、茅葺の「上総の農家」「主屋」北面(裏側)の軒先に”つらら”ができました。庭に面した南面屋根の雪は完全に解けてしまいましたが、裏の北面屋根の雪はまだ残っており、昼の間に少し解けその水分が”茅葺屋根”の軒先に”つらら”になっています。しかし、先端が尖っていますので、もし落下したら”危険”ということで”撤去”しました。
 こちらは、「水車小屋」の小さな”つらら”です。「水車」は流れる水で回っていますが、「水車」にあたって飛び散った”水しぶき”で”つらら”ができていました。
味噌作り ① 「下総の農家」の食品加工「味噌作り」体験です。”寒仕込み味噌”です。”手前味噌”という言葉もあるように、「味噌」は家によってさまざまな味があったようですが「下総の農家」ですので房総”下総地方”の農家の例にそった作り方で体験していただきます。まず、①”大豆”を洗い一晩水に浸し、翌日その”大豆”を1日柔らかく煮ます(写真:上左)。②さらに次の日(体験の日)にもう一度”大豆”を煮て熱くしてから鍋から引き揚げ(写真:上中)、”大豆”の汁気をきって”臼”に入れます(写真:上右)。③”臼”に入れた”大豆”を”杵”で搗きます(写真:中左)。④”大豆”が八分ほど潰れたら、”桶”に移します(写真:中中)。⑤”米麹(こめこうじ)”に”塩”を加えよく混ぜます(写真:中右・下左)。⑥”桶”に広げた潰れた”大豆”に”米麹”と”塩”を投入し、よくかき混ぜます(写真:下中)。⑦途中で、”大豆の煮汁”を入れて固さを整えます(写真:下右)。 
味噌作り② ”潰れた大豆”に”米麹”を混ぜた”味噌の元”を、この時の体験者は3人でしたので、おおよそ3等分しました(写真:上左)。⑧事前に、”味噌”を貯蔵する容器を熱湯で消毒しておきます(この作業が”カビ”の発生を抑制するためには非常に重要です)(写真:上右)。⑨出来上がった”味噌の元”を空気を抜くようにして丸めて”味噌玉”(写真:上中)にし、空気が入らないよう容器の底に勢いよく叩きつけるようにして投げ込みます(写真:中左・中)。⑩すべて入れたら表面をならし、周囲を容器にそって少し窪ませます(写真:中右)。⑪表面全体に薄く”塩”をふり、窪ませたところには”塩”を少し多めに盛り、”大豆の煮汁”を少しかけます(写真:下左)。⑫最後に、味噌の表面に空気が触れないように”笹の葉”を一面に張り付けてから蓋をします(写真:下中・右)。内蓋の上に”重し”を置き、”日当たりの悪い温度変化の少ない場所”でこの状態で半年から1年”熟成”させます。一仕事終了です!お疲れさまでした。あとは”麹菌さん”など”ミクロの生物”たちが頑張ってくれることを祈って、おいしい”味噌”ができるのを待つだけです。楽しみですね。でも”カビ”が発生しないか、うまく”熟成”するか心配かもしれませんが、その心配も”楽しみ”のうちですね。

おまけ とうぞ(豆造)作り」です。「味噌」を仕込んだ時の「大豆」の”煮汁”や余った”麹”で作る”醗酵漬け物”です。あっさり素朴な塩味で栄養満点です。千葉県のHPでは市原や長生地方特有の保存食と紹介されていますが、下総地方でも昔から「味噌」を作るときにできる”煮汁”を利用して「とうぞ」を作っています。作り方①事前に、”大根”を”いちょう切り”にして天日に干して”切干し大根”を作っておきます。②”切り干し大根”は、さっと水洗いし水気をきっておきます。③”煮大豆”が入った甕に”米麹”(写真:上右)”切り干し大根”(写真:中左)”塩”を入れ、さらに”煮汁”を加えて(写真:中右)混ぜ合わせれば(写真:下左)仕込みは完成(写真:下右)です。5日ほどで塩がなじみ食べられます。お酒の”つまみ”や暖かいご飯にのせて食べるのが定番のようです。一度食べるとやみつきとか。”房総の郷土食”です。

 まだ寒いですが、”桜の季節”はもうすぐです。そこで、「商家の町並み」「菓子の店」では、「桜餅」の実演・体験です。指導は、”ご存知”匝瑳市”鶴泉堂”の「大川功修」さんです。「桜餅」二種です。関東地方で「桜餅」といえば”長命寺の桜もち”がよく知られていますが、呼び方は「桜餅」です(写真:右右)。一方、関西では「道明寺」です(写真:右左)。関東の「桜餅」は”こし餡”を”小麦粉で作った皮”で包状に包み”桜の葉”で包みますが、「道明寺」は本来は”道明寺粉”を蒸した”餅”に”つぶ餡”を詰め”桜の葉”を巻くので”ぼた餅”のように丸く、表面には”粒”が残るそうです。「大川」さんに教えていただきました。 
 「商家の町並み」「紙の店」の「和紙の原料作り」の実演・展示です。「和紙」は、”植物繊維”を細かく砕き、それを漉いて作ります。材料は、繊維が長く強靭な”楮(こうぞ)・三椏(みつまた)”などの”靭皮(じんぴ=植物の外皮の下にある柔らかな内皮)繊維”が主に使われます。”和紙の原料作り”は、まず「房総のむら」で栽培している”楮”を刈り取り釜で蒸し、温かいうちに皮を剥がします。この皮(写真:下左)から”黒い表皮”を取り「白皮」(写真:上右)の状態にして、釜で煮込んでからゴミを除いた「白皮」を板の上で”角材”で叩き繊維を柔らかくします(写真:下右)。この後、さらに細かな”チリ”も取り除き、”トロロアオイ”の根を叩いて出した”粘り”を混ぜて”和紙を漉く原料”が出来上がります。体験者のお子さんは”角材を持つ手は冷たそうでしたが、”白皮”を上手に叩いていただきました。ありがとうございました。おかげさまで叩かれた”白皮”は、”繊維”が柔らかな”紙クサ”と呼ばれる状態になりました。ありがとうございました。 ちなみに、店先にある”黄色い棒”は外皮を剥がした”楮”で、来館者への”おみやげ”です(写真:上左)。
 「商家の町並み」「鍛冶屋」の「鍛冶屋入門」体験です。この日は、”ふいご”を使って、”軟鉄”を真っ赤に焼き、”槌打ち”し、”ヤスリ”で磨いて(写真:左)「ペーパーナイフ」をつくりました。およそ1時間ほどの体験です。完成した”世界に一つだけ”の”マイ”「ペーパーナイフ」に満足のようでした。お疲れさまでした。先が尖った金属ですから、気を付けて使ってください。 
 「下総の農家」の展示「普段の食事」です。本来は「安房の農家」の展示ですが、”茅葺屋根”の改修工事のために「下総の農家」での展示です。日本人の食生活は、第2次世界大戦を境に急激に変化しました。全国的に”米のメシ”がいきわたり、”洋風のパン”などが広く食べられるようになりました。しかし、それ以前の農村での食事は、”メシ・シル・コウコ”などを基本とした”普段の食事”と、祭りや農作業に関する”年中行事”の日に食べる”餅・団子・すし・尾頭付の魚”などの”ごちそう”に分けることができます。展示は、”麦飯””オツケ(味噌汁)””タクアン・大根の煮物”の”普段の食事”です。時代小説などで描写される食事内容ですね。
 「下総の農家」の実演です。これは何だかわかりますか?「もっこ」といいます。物を運ぶ運搬用具ですね。一般的に”もっこ”というと”藁蓆(わらむしろ)”などの四隅に吊り綱を2本付け”天秤棒”で担ぐ形状のものを思い出す人が多いと思うのですが、「下総の農家」では”もっこ編み台”を使って両端に竹棒置きその間を縄でネット状に編み上げています。”タンカ(担架)”のようですね。
  時々紹介する「下総の農家」の「昔のあそび」ですが、人気の「羽根つき」(写真:右)「ベーゴマ」(写真:左上)「鉄芯独楽(こま)(写真:左下)」です。ボランティアの方々の上手な指導で、「ベーゴマが回せた」と感激の写真が”インスタグラム”などにも投稿されています。
 「安房の農家」の”茅葺屋根”改修工事の進捗状況です。屋根正面の表層の”茅”の葺替えはかなり進んできました。下から見ると、もうすぐ”棟(屋根の頂部)”というところまで、”新しい茅”になりました。

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